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千寿の楽しい歴史
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新開能の楽しみ方・千寿の楽しい歴史
新開能の楽しみ方

面(おもて)の楽しみ方

能面の種類は、名称がはっきりしているものだけでも約250種類におよぶと言われますが、そのうち通常用いられる面は60から80種類と言われています。

新開能保存会所蔵の能面と狂言面65面は、一通りの演能に困ることのないように選ばれ、昭和23(1948)年に旧柳川藩主立花家より寄贈され、現在に伝えられたものです。

寄贈された能面と狂言面がひとつもかけることなく、大切に手入れされながら毎年の奉納能の舞台にかけられてきたことでしょう。これは保存会の方々の新開能への愛情と伝統文化を伝えようとする強い思いを感じます。

能面

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狂言面

分類は・人間の面・神仏・鬼畜の面・鳥獣の面に分けられます。

保存会に寄贈された13面の出来は優れており、個性的な面も多く、質の高いコレクションと言えます。「夷(えびす)」・「大黒(だいこく)」・「祖父(おおじ)」には独自の工作がみられます。

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能・狂言装束の楽しみ方

能装束は、演能の際につけられる衣装のことです。

能装束はあくまで能という舞台でのものですから、通常の衣装とは異なっており、現在使われているものは、桃山時代から江戸時代の元禄時代(17世紀)へかけて整備されたものと考えられます。

用途上から分類すると

着付(きつけ)類  おおむね下につける能装束です。

「摺箔(すりはく)・縫箔(ぬりはく)・厚板(あついた)」

上着(うわぎ)類  上着類は、きつけの上に能装束で、役の性格をあらわしています。

「唐織・長絹・水衣・直垂(ひたたれ)・素袍(すほう)・狩衣・法被・側次」

袴類  下半身につける装束のことです。

「大口(おおぐち)・半切(はんぎり)」

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狂言装束

狂言装束は基本的な性格は能と共通しています。しかし、能と狂言の題材、主題、登場人物の違いはおのずから装束の種類・用法にも影響します。

着付類  熨斗目(のしめ)

上着類  狂言肩衣(きょうげんかたぎぬ)・長衣(ながころも)

袴類   狂言袴

上下揃いの装束  長上下・もんば(毛皮のぬいぐるみ)

冠り物の類  角頭巾(すみずきん)

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作り物、小道具の楽しみ方

作り物と小道具は、能の演技の要点を素示すためのもので、最小限かつ必要なものです。

作り物

舞台上に設置される据え置きの道具を言い、演能のつど臨時に作り、終演後は解体する道具です。

例えば、牛馬や舟や建物などのけしきを示すため。最小限のきわめて象徴的な舞台装置を施すものです。

例として竹を曲げて舟の形を作ったものや、四本の柱を立てて簡単な屋根をつけ、家やお宮として見立てるものが代表的です。

小道具

能や狂言において、演者が携帯したり、使用したりするもののうち、面(おもて)、仮髪(かはつ)、装束を除き、あらかじめ作製して保管しておき、演能のたびに取り出して用いる物です。

作り物を除き、扇はもちろんのこと、形の大小を凝らした僧の数珠、武将の太刀や小さ刀のほか、水桶や経巻などがあります。

中啓(ちゅうけい) 扇の一種。閉じた時でも先端が半開きになります。

床几(しょうぎ) 演能に際し、太鼓・小鼓の囃子方が演能のとき腰をかけたまま演奏します。

葛桶(かずらおけ) もと鬘を入れておく桶ですが、演者の腰かけに使用します。狂言では酒樽、茶壷などの容器として用い、また蓋だけを大杯のかわりに用いることが多いです。

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番組の楽しみ方

現存する能は約200曲あり、いろいろな角度から分類することができます。

もっとも一般的なのは五番立ての分類法で、もともと番組編成法を示すものであり、江戸時代中期以来、能の番組の正式の形は、最初に「翁(おきな)」を演じたのち、初番目物から五番目物までを順次上演し、最後に「祝言(しゅうげん)」(主として脇能物の半能〔後半だけを演じる形式〕を演じます。)

この場合、能と能との間に狂言をはさむので、「翁」・「祝言」は別にしても一日に能五番と狂言四番を上演することになります。

この番組立ては実際には年一回、能楽協会主催の「式能」という公演で行われえる程度で、ふつう各流派の会は能三番ないし二番に狂言一番くらいです。

新開能は現在でも5番能の形式が色濃く残しています。

能の上演形式(5番立ての能というのは古来「神(しん)・男(なん)・女(じょ)・狂(きょう)・鬼(き)」という)

〔初番目物〕(脇能物)(神)

主題が神物で、舞台では勅使(ちょくし)とか臣か下(しんか)といったワキの役の登場に次いで、初めに神の化身(けしん)である老翁とか老人のシテ役があらわれ、神社の縁起とか神の事柄や事件のあったことを物語ります。

〔二番目物〕(修羅物)(男)

主人公が修羅道に堕ち、仏教でいう六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)の境において地獄で苦しみを受けるという意からの呼称であり、そうした意味から、修羅物の能はきわめて仏教との関連が深いものです。

〔三番目物〕(鬘物)(女)

五番目上演形式の場合、」その真ん中にすえられるもので、三番目物と呼ばれています。主役(シテ)のほとんどが女性で、鬘物というのも、扮装の際、頭部につけることからの呼称です。

〔四番目物〕(雑能物)(狂)

脇能物・修羅物・鬘物・切能物を除くものを雑能物と呼ばれ、主役(シテ)が仮面を用いない直面(ひためん)が多いのが特徴です。仇討ち、切り合いなど劇的な曲柄で最も人間的なものです。

〔五番目物〕(切能物)(鬼)

正式な一回上演形式の、切り(終わり)に上演され、登場人物が鬼神・鬼畜物に多いのが特徴です。初めは人間の姿を借りて登場し、後に再び姿を見せるときに、本体(鬼神)を現します。

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能の登場人物

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シテ  能の中心人物。主役。

シテヅレ  シテの助演者。

ワキ  脇役。かならず男性であり、現実の生きている人間として登場する。

ワキヅレ ワキの助演者。

子方  少年の勤める役。能面はつけない。

地謡(じうたい) 6人、8人、10人などのグループで一曲の吟踊(ぎんしょう)部分を謡う。

後見(後見) 登場人物の面装束や作り物や小道具の世話をする人。

囃子方(はやしがた)  笛・小鼓・大鼓・太鼓の四楽器を演奏する人。四拍子(しびょうし)ともいう。

以上を知識とすれば、楽しみ方が違ってきます。

   旧高田町「新開能」パンフレットより。







みやまいいまち会   下の詳しい内容が判ります。

今、日本の未来を強くするために必要なものを表す言葉で「絆」が一番でした。

私の目標   今一番大事なことは絆 を育てること。

by kusennjyu | 2011-10-15 04:56 | みやま市の文化財 |Topに戻る