2013竹久夢二と大牟田との関係・千寿の楽しい歴史

竹久夢二と大牟田との関係
竹久夢二の未発表作発見 大牟田、歴史資料館で公開
平成25年3月30日 西日本新聞 朝刊
竹久夢二の未発表作品「雛妓読書」 大正時代を代表する美人画家竹久夢二(1884~1934)の未発表作品が、福岡県大牟田市の三池カルタ・歴史資料館の収集品から見つかった。読書する芸者を描いた作品で、肉筆画の発見は珍しいという。30日から同館で公開される。
認されたのは「雛妓(すうぎ)読書」の題名と「一草人」の署名が記された縦約110センチ、横約30センチの日本画。墨や顔料を使って、うつぶせで読書する着物姿の若い芸者を柔らかいタッチで描いている。
大牟田市出身の明星派の歌人白仁秋津(しらにあきつ)(1876~1948)が所蔵。2008年に白仁家から寄託された同館が今年2月、東京の竹久夢二美術館に鑑定を依頼した。
鑑定した石川桂子学芸員によると「一草人」は夢二が大正後期に使った署名で、これまでに数点しか確認されていない。筆跡や余白を大きく取る構図、夢二が得意とした寝転んで読書する女性という題材から直筆画と確認した。
秋津が作品を所蔵した経緯は不明。親しかった明星派の歌人が夢二と交流していたことから、三池カルタ・歴史資料館の梶原伸介館長(37)は「中央文壇を通して入手した可能性もある」と話す。6月23日まで公開。
入場無料。同館=0944(53)8780。
三池カルタ館・歴史資料館のイベント案内
《白仁家資料》初公開
与謝野晶子直筆の掛け軸、竹久夢二「雛妓読書」など白仁家が所有している貴重な資料4点を初公開しています。
日時:2013年4月2日(火)~2013年6月23日(日)
文化講座「竹久夢二美学入門講座~美の旅人が誘う知の世界~」
竹久夢二は、絵画や詩など美しい作品を残したが、その美しさは彼の知性が裏付けしています。
今回の講座では、夢二の思考や視点にも注目しながら、彼が旅した九州各地の足取りを追い、九州にゆかりのある人物たちと夢二との交流についても探ります。
日時:2013年5月26日(日)13時30分から15時 ・場所:カルタックスおおむた 3階「集会室」
私(夢爺)の好きな ”夢二の言葉(ことのは)”
『夢二画集 夏の巻(明治43年4月発行』の序文より。
世の人々のこゝろに移る自分の幻影は、常に美しく、好きなものでありたい。
自分の絵は、人の世の旅路にたとへば、胸に挿むだ心の花から花弁(はなびら)を一つ一つ露地へ捨ててはゆくーーその花弁だ。
おなじ路を辿って来る、うら若い青年や少女に拾はれて、自分がどんなに自然を愛してゐるか、どんなに人生を楽むでいるかを知らせてやりたい。
夢二の九州旅行(大正13年8月13日)
唐津から翌日、長崎を経由して雲仙へ向かいました。雲仙岳で一人の学生が待っていたからです。
大牟田出身で柳川伝習館から同志社に進学、在学中の福井健夫です。
福井は夢二と彦乃が一緒に京都(八阪・高台寺脇)で幸せに暮らしていた大正5年から7年に、夢二と彦乃に信頼され寝食を共にするほど親しく付き合っていました。(『夢二日記』には福井さん、福井君と何度も出ています。)
福井の回想文「『若草』昭和9年10月号(京都時代の夢二先生)」から一部抜粋。
「夏休みに九州の郷里へ帰り、雲仙嶽の温泉(うんぜん)ホテル(中村房一氏経営)で休暇中働くのが私の習わしでしたが、ひと夏先生は長崎に遊びに来て、そこから雲仙へ私を尋ねて登って来ました。
ホテルの別荘へ泊って貰うことにして案内すると、部屋にあるベッドを見て『ほうダブルベッドだね。』と先生が云ったのを覚えています。
その別荘は伊藤白蓮女史がよく泊られた定宿でしたが、その夏は来宿されていなかった。
白蓮さんの歌集『踏絵』などの装幀者である先生はそのことを聞いて興がっていた。筑紫の女王の著書の装幀者としても先生は九州とは縁があったわけです。」と福井は述べています。
夢二と福井の関係の続き。
福井健夫は大学卒業後、通信社や商社を経て、郷里で大牟田高等女学校などの教師として永年教育会に貢献し、郷土史研究家としても活躍しました。
安達敏昭氏が夢二と福井氏との関係を調べるきっかけは、大牟田市でギャラリーの仕事を始めるようになり、夢二の版画展の運営にかかわり、その展示会で『お客さんから宿題』をもらう。
夢二と福井の交友が永く続いたことを示す書簡から。
入院先の長野高原診療所から夢二が三池の福井へ宛てたもので、
「たいらぎ貝は身についた気がします。幾年ぶりかで春をまつ心、
いや実は死期を延ばしてまたうき世を見ることです。それでも元気になる気です。 夢生」
(昭和9年2月24日付『夢二書簡』〔長田幹雄編〕)
この年の9月1日早朝に、夢二は診療所の看護の人々に「ありがとう」の言葉を遺して、冥土へ旅立つのですが、福井が送った有明海の”海の幸”を食し元気になったようです。
私はこれを知り少し安堵し嬉しくなりました。
夢二の旅 九州から巴里へ 足達敏昭著より。
聞いてみれば、この夢爺とやらは、大牟田の人で九州大学・工学部を出て会社に勤務、機械の設計などをしていたが、今は帰郷して大牟田にギャラリー・ADアートを開いているという変わった人。
夢二の九州ロマン紀行1
夢二の九州ロマン紀行2
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