江浦町の民話(氏神さんと河童・行商の魚売り編) 「郷土江浦町」より。
1、氏神さんと河童
江浦ん町じゃのう、昔から堀てろん河てろん、ばさるううかけん、とてえもー河童ん引きよったげなたん。
そっでの氏神さんも、とてーも心配しなはってくさん、ある晩だってん寝てしもうてから、本丸の堀のいちばあーん深かとけ棲んどる、河童ん親分ばお宮さん呼び寄せてくさん、神さんの「おい河童よ、お前たちちゃのう、江浦ん町の氏子ば、ばーさる引きよるが、引いちゃでけんぞー」ち、おごんなはったげな。
ばってん河童はくさん、どげん思ったじゃいろ、じーっと下どん見たままうんとんすんとんいわんげなたん。
そっでくさん神さんも、ようしそんならーち、一計ばおかんがえになってくさん、「よしよし親分河童よお前たちもそげん人間ば引こごたるなら、どうだ俺とお前と、かけ(賭け)ばしゅうだい、かけにお前が勝ったなら江浦町で人間ば引いてよかたい。
お前が負けたならこりから先どげーん引こごたっちゃでけんち、こう決みじゃっかい。」といいなはったら河童も「よかたんどげんか賭けじゃいろ」ち言うたげなけん、神さんな「ほうら、こけくさい今日の供えもんの栗の一升三合ある、こりばくさい、夜明けん鶏の鳴かん内ち一粒でんのこらんごっお前が数へっしまうたならお前勝、鶏の鳴くとき、一粒でん残っとったなら、お前の負け、負けたなら引かれんとばい、どうかい。」ち言いなはったなら、
河童は一升三合の栗ばながめながら、こんくれ数ゆるぐれ、へーちゃらかぷすち思うたもんで、「はい神様よございまっしゅう賭けばしまっしゅ。鶏の鳴く前、栗ん一粒でんのこらんごっかぞえまっしゅ。そしたら私の勝ばんも、一粒でん残けたなら私の負けたんも、よございまっしゅ。負けたなら引きまっせん」ち氏神さんと河童さんな、かたいかたい約束のでけなはったげなたん。
氏神さんの一二の三の合図で河童はどんどん数え始めたげなたん、ところが、さすが河童は魔もんち言うがた早やかげなも、はやかげなも見るみるうち一升三合栗のどんどん減ってゆくげなたん。
もーちいっとなった栗ば河童はじーっと見ながら、もうこりゃー俺が勝つたもんばい、あと一合もなかもんなあ亦あしたからどんどん人間ば引くぞうち思ったら、うれしうてうれしうて、とんがった爪ばそして指をながめちゃ、におやにやしながらまた数えかかったげなたん、もう五〇粒あと三〇粒もうあと二〇粒一〇粒になろでんしょっとき、ほーんな河童ん目の前へくさん真っ白か鶏のばたばたち羽ばたきしながらコケコッコーち、太とうか声でねえたもんで、河童はびっくりして頭ん皿ん水のうっこぼるでんしたげなたん。
もーちっとで数へっしまうとに鶏のけーねえたもんで河童はくさん、とてーも残念がったげなたん。
ばってん約束は約束じゃいけん河童もさすがたん「神さんどうも私が負けました。こりから決して江浦町じゃ人間な引きkまっせん」ち言うて、本丸の堀さん帰ったげなたん。
そりからこっち、ずうっと氏子んもんな河童に引かるる者んなおらんごっなったげなたん。
2、行商の魚売り
大正の初期までは江浦町から今福方面に行く道路は六尺道の狭い通りで人通りも余りなく、飯江川の土手の下あたりには古い松の木が植わり、小さな祠があり、この付近をショウコンベシ(庄近林)と言って淋しい通りじゃった。
ある時、魚売りさんが魚の入った籠を、おーこ(天秤棒)で担いで、今福方面に売りに行かしたげなたん。
途中、ショウコンベシ(庄近林)の淋しか道を通りかかったところが、道のそばに狐が気持ち良さそうに昼寝していたげなたい。
それを見た魚売りさんは狐のそばによって大声で「ワーッ」とおらび声を上げさしたげなたい。それに驚いた狐は一目散に大きな松の木のある祠の方に逃げて行ったげなたい。
商いも出来て日も暮れかかり、うす暗くなった道ば、魚売りさんが朝来たショウコンベシをまた通りかからしたげなたい。ところがどうしたもんか飯江川の土手が切れて、水量がだんだん増して来たげなたい。そっで尻ばからげさしたばってん、水が増し大水となったげなたい。
魚売りさんは驚いて近くの祠のそばの松の木に登らしたげなばってん、水はますます上まで来るので木のてっぺんに尻まくってしがみつき、じーとしとらしたげなたい。
その時、村ん人たちが通りかかって、そのおかしか様子ば見て、下から大声で「何しょるかーん」と数回呼ばしたげない。その声にハッと魚売りさんが正気に戻らしたげなたい。
今まで大水で松の木のとっぺんに必死にしがみついていた魚売りさんは、今朝狐を大声で驚かした敵討ちに、狐から化かされた事を知ってびっくりさしたげなたい。
続きます。
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