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千寿の楽しい歴史
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宮澤賢治筆の木版画『日輪と山』
宮澤賢治筆の木版画『日輪と山』

宮澤賢治 没後80年特別頒布パンフレット小学館発行より。

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賢治によせて   宮澤和樹

祖父清六(賢治の弟)の話によれば、「日輪の山」を賢治が描いた時、本人は他人に見せるつもりはなく、いたずら書きのように当時の小学教材で使う画用紙と絵の具を用いて水彩画として描いたようです。

しばらく賢治の部屋の壁に画鋲で留めてあったので、おそらく本人は自分で描きながら気に入り、目に付くところに張り付け眺めていたのではないかと祖父が言ってたのを思い出します。

「日輪と山」は、浮世絵が好きだった賢治が葛飾北斎の「赤富士」などの作品を参考に自分で想い描いている、あるいは実際に見た山に掛かる日輪をシンボリックに描いたものだと思います。

賢治はゴッホ・セザンヌなどの絵も大好きで、特にゴッホの糸杉の絵を部屋に飾っていたそうです。ゴッホの描く渦巻く空が好きで、賢治は銀河の渦をその空に観ていたと考えられます。

「銀河鉄道の夜」などに書かれた賢治の宇宙観と「日輪と山」に描かれた不思議な赤い球体と山は、井堂画伯も言っているように宇宙のエネルギーと繋がっていると私も考えています。

宮澤賢治 略歴

明治29(1896)年   8月27日、現・岩手県花巻市に父政次郎・母イチの長男として出生する。

明治31(1898)年   妹トシが生まれる。後に賢治に転機を与える最愛の妹。

明治32(1899)年   伯母の唱える「正信偈」「白骨の御文章」を暗誦する。

明治36(1903)年   花巻尋常高等小学校に入学する。東北地方飢饉。

明治37(1904)年   弟、清六が生まれる。日露戦争開戦。

明治38(1905)年   童話を好んで開き、読む。東北地方大凶作。

明治39(1906)年   仏教講習会に参加。鉱物・昆虫採集に熱中する。

明治42(1909)年   県立盛岡中学校に入学。鉱物採集に熱中する。

明治43(1910)年   岩手山初登山。(生涯に30回ほど登る。)
               石川啄木「一握の砂」刊行される。

明治44(1911)年   小岩井農場遠足。短歌創作始める。

明治45(1912)年   「歎異抄」に感動。
               石川啄木没(27歳)。

大正3(1914)年    盛岡中学校卒業。
               『漢和対照妙法蓮華経』に感動する。第一次世界大戦開戦。

大正4(1915)年    盛岡高等農林学校農学科(現・岩手大学農学部)首席入学。

大正6(1917)年    東海岸視察参加。江刺郡地質調査。
               同人誌「アザリア」に短歌多数発表。

大正7(1918)年    高農卒研究生。稗貫郡土性調査。
               童話創作開始。

大正9(1920)年    高農研修生終了。国柱会入会。戦後恐慌。

大正10(1921)年   家出上京国柱会奉仕。父と伊勢神宮、比叡山、奈良旅行。
               郡立稗貫農学校(12年県立花巻農学校)教諭となる。

大正11(1922)年   心象スケッチ「屈折率」などを書く。精神歌など作詞。劇上演。
               妹トシ24歳で永眠。
               この日付けの詩「永訣の朝」「松の針」「無声衝哭」に心情を描く。 

大正12(1923)年   上京、童話掲載各社に断られる。樺太旅行。

大正13(1924)年   心象スケッチ『春と修羅』、イーハトヴ童話『注文の多い料理店』刊行。

大正15(1926)年   岩手国民高等学校で講義。花農依頼退職。
               独居自炊生活。羅須地人協会設立。

昭和2(1927)年    稲作指導に奔走、肥料設計書2000枚余。

昭和3(1928)年    稲作肥料指導。伊豆大島行き。急性肺炎で療養。

昭和4(1929)年 東北砕石工場主鈴木東蔵(東山町)来訪・世界恐慌始まる。  

昭和6(1931)年 東北砕石工場技師、石灰の宣伝販売に従事。上京中発熱、遺書を書く。
               病臥中「雨ニモマケズ手帳」を書く。

昭和7(1932)年    病臥中「グスコーブドリの伝記」を発表。挿し絵は棟方志功。

昭和8(1933)年    9月20日、容態急変、急性肺炎と診断。
               9月21日、「国訳妙法蓮華経」の頒布を遺言する。
               午後1時30分に永眠する(37歳)。
                                                
                                          以上。






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by kusennjyu | 2013-08-31 08:08 | 芸術と文学・童話 |Topに戻る