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千寿の楽しい歴史
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2015直方に生まれた向野堅一物語(その4)・千寿の楽しい歴史
直方に生まれた向野堅一物語(その4)

向野康江著書「直方に生まれたつよくやさしい日本人・向野堅一」より。

4・文化人としての向野堅一

向野堅一の名は日清・日露戦争史、満州経済史のみならず、『満州芸術壇の人々』(昭和4年発行)にも登場します。書画、謡曲、篆刻を好み、自らも制作する大変な美術品のコレクターであった。南画を吉藤松和泉に学び、漢詩と書に優れていた
「寒林子徳」と号した。福岡の家を閉め、一家で奉天に移住するときに宝物を妻の実家である廣瀬家に預けた。

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左:廣瀬淡窓の書  右:廣瀬旭荘の書

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向野堅一の死後、奉天で毎月オークションを開いて売りさばいたものもあるが、そのほとんどは戦後、中国に没収された。

日田の廣瀬淡窓生家に預けたものは、堅一が後妻・収子に送ったものであり、収子の心の支えとして、その役目を果たしてきた品々で、収子の死後、廣瀬家宗家(堅一妻たちの実家から向野家に返還された。これが「向野コレクション」と呼ばれるものである。日清戦争の折、向野堅一が用いた馬蹄銀、中央市場の決算書などもある。

美術品については、福岡市立博物館で保管されている。ちなみに遺品のなかには、三民主義を唱え、中国の父と言われている孫文が向野堅一に贈った揮毫がある。それには「向野先生」と記されており、双方の交流を物語っている。「向野堅一は日本に亡命してきた孫文を支援した一人である」と語り継がれてきた。

それが真実であることは、最近、「向野書簡」において明確になってきた。「向野書簡」と呼ばれた堅一や堅一宛ての書簡をすべて数えると、その数は現在1200通以上に藻も及ぶ。

それらの書簡の内容によって、孫文、柱太郎、小村寿太郎、矢野文雄、青木室龍、白岩龍平、末永節、宮川五郎三郎、乃木希典や大山巌をはじめとする多くの軍人・財界人・文化人と交流しているようすや、森鴎外とも親交を持っていたようすもうかがえる。

「向野文庫」には、『和名類聚妙抄』、『康煕字典』、『黒田家家譜』をはじめ、廣瀬淡窓、旭荘、月化、桃秋、頼山陽、福沢諭吉などの著書がある。圧倒的に廣瀬淡窓関係のものが多い。

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「向野文庫」は、向野堅一の甥・向野睦祐が昭和42(1967)年に直方市立図書館に寄託した蔵書がもとになっている。そのニュースは、西日本新聞等で詳しく放送された。

なぜ、廣瀬淡窓関係の書籍が多いか。それには様々な理由がある。堅一の文化人との交流は、咸宜園出身者で多く占められていた。平野五岳、藤瀬冠村、吉田嗣拝山、鼓山父子などがそうである。拝山は右腕を失い、その右腕の骨で自分の筆を作り、左手で水墨画を描き続けたという咸宜園の画人であった。堅一の長男・晋が誕生したとき、祝いの漢詩を贈るほどの
向野家と親交があった。拝山展のときの写真には堅一の兄、斉の姿が見出せる。とくに古森鼓涯(清)とは気が合ってその長女・マサと晋を結婚させるに至った。

とにかく向野堅一の成した財は莫大であった。堅一生存中は向野財閥とも言われた。明治期にすでにカメラを所持していた。ゆえに、向野家には数多くの写真が残っている。堅一自身が写した家族のスナップ写真が多い。このことは、『拙逸庵草稿』の漢詩から明らかになった。
さらに、飛行機に乗って富士山を見下した感想を語った漢詩もある。堅一は漢詩の会を主催し、自ら漢詩集を編集して大正13(1924)年に『誦雨寿言集』を編集している。

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また、奉天義士会に参加して、大正13(1924)年に、『赤穂義士伝略録』を執筆している。それらについては、前者は中国遼寧省図書館、後者は神戸市立図書館が所蔵している。


続きます。






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by kusennjyu | 2016-06-30 08:30 | 歴史学習会
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