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千寿の楽しい歴史
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2016山幸彦海幸彦縁起絵巻(天井絵)の解説巻四・千寿の楽しい歴史
山幸彦海幸彦縁起絵巻(天井絵)の解説

肥前一宮 與止日女神社

巻四 弟、潮満・潮干の玉を持って、兄に釣針を返す。

やがて姫君は懐胎した。ある日、弟は竜王に申し出た。
「釣針を兄に返しに帰りたい。」。竜王は、「それでは、二つの玉を進ぜましょう。潮満の玉を海水に浸けて『潮よ満ちてこい』と唱えながら振りなさい。たちまち潮が満ちて、兄上は溺れるばかりになります。

そのときこそ、潮干の玉を取り出して潮を引かせるのです。頃を見計らって、兄上にあなたに下僕(従う)の誓いを立てさせなさい。」と教えた。

弟は、竜王の土産の玉を抱いて、釣針を手に兄のもとにやってきた。

久々に弟の顔を見た兄は、またしてもむらむらと腹を立てた。

弟は、釣針を差し出した。「兄さん、あなたがあんまりお責めなさるので、お祈りをしてとうとう見つけ出しました。」

兄はそれを見た。まさしくあの釣針にまぎれもない。
「そんなことなら、何も大仰に騒ぎ立てることでもなかったに。」と苦笑いするのであった。

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場面 四十

さて、竜王の婿君になった弟は、朝夕、海の幸のごちそう責めに遭った。中央に俎板を据え、大善太夫(料理長)が魚を料理している。

郎中が、女官に料理した魚を手渡す。脚付きの卓には、料理が盛られている。冠をかぶった男も、料理の盛り付けに余念がない。

庭先に、松の枝につるして運び込んできた大鯛に、びっくりする男の姿も見える。

場面 四十一

贅沢の限りつくした姫君の後宮。唐花模様を散らした敷物を敷いた宮殿の内には、八足の机を並べたて、さまざまな珍味が、所狭く並べられている。

烏帽子に直垂姿が弟。傍らに、髪上げして、大きな髷に金のかんざしを飾り、大うちかけを着る姫君。

運ばれた料理に箸をつけながら、仲むつましく語り合う。

場面 四十二

御簾を引きめぐらした宮殿の中には、几帳(ついたて)が立ち並ぶ。帷子や黒い野筋がみえ隠れする。朱塗りの反橋を隔てて、楼台がある。

竜王に潮満・潮干の玉をもらった弟は、釣針を兄に返すべく、しばしの暇を告げた。

(この長い画面も、異時同図法によって描かれている。)

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場面 四十三

姫君との饗宴の場が一転すると、早くも、陸地の兄のもとに、弟は出発した。

簾を押し分けて、姫が別離を惜しむ。折から、一陣の秋風が、弟を見送る女官たちのあでやかな衣裳の袖を翻す。

場面 四十四

階段を降りれば、すぐに浜に続く。浜の上には、錦頭巾をかぶった、位の高い家臣が海のかなたを見やっている。

竜王の下命を受けて、弟の日本国への鹿島立ち(出発)を見送る姿をみた。

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場面 四十五~四十六

日本国へ船出する弟。広々とした青海原。潮騒のうなりを立てながら、怒涛が逆巻いている。

海中には、弟の従者たちが、異様な姿で描かれている。麒麟・霊亀(れいき)などが乗る異形不思議な海中の者どもが、船の周りを護衛し、波をしずめながら、しだいに日本国に近づいていく。

場面 四十七

船の上には、烏帽子に美しい花唐草文の狩衣姿の弟。

冠に緑の道服(上着)を着た従者が、揚巻のふさを飾った、美しい日よけ傘(蓋)をさしかけている。後ろに、これまた美しく着飾った水手が、懸命に櫓を漕いでいる。冠の飾りひも、衣服の裾が風をはらんで、はためている。

弟の乗船の舳が見える。みごとな鷁首(げきす・水鳥)の、飾りを付けた船である。木地を現した船体。

黒漆に金銅の鋲金物を打った舷(ふなべり)。まさしく竜王宮常備の船にふさわしいものである。

場面 四十八

鷁首の鼻孔にひもを通して、前を引く三人の姿が見える。はやる弟の心中を視察してか、彼を一歩一歩踏みしだきながら、力強く引く。

裸形の二人の男はともかくとして、一人は異様な怪魚の姿を見せる。爛々たる眼、引き締また口からは、牙がこぼれる。

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場面 四十九~五十

漕ぎ行くほどに、まもなく日本国に着いた。弟は懐かしい故郷の浜辺に降り立った。あの岩、この松のすべて、かつての脳裏に刻み込んだままの姿であった。

場面五十一

浜づたいに行くほどに、ほどなく兄の家にたどり着く。

ませ垣を結い、折戸を立てた、見覚えのある門がある。庭のあたりには、櫓(ろ)や櫂(かい)、檜桶(ひおけ)などが転がっている。松の幹には、長い柄をつけた魚貝と吊がかり(夜漁の照明具)が立てかけられている。小川のほとりには、蛤の殻が散乱している。

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場面 五十二~五十三

簀子をめぐらした板敷の間では、早くも兄弟の対面が始まった。

「兄君さま、これは、かの釣針でございます。やっとの思いで、探してまいりました。」と。

巻五に続きます。







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by kusennjyu | 2016-11-16 21:05 | 歴史学習会
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