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千寿の楽しい歴史
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2016菅原道真公絵巻(天井絵)の解説・巻五後半・千寿の楽しい歴史
菅原道真公絵巻(天井絵)の解説・巻五後半

肥前一宮 與止日女神社

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場面 百三

一室の中には、参籠中の姉妹がいる。折から、社参した播磨守有忠が、見慣れぬ若い2人に気付いた。白い浄衣に、手には菩提子(ぼだいし)の念珠を掛けている。

姉のほうが、継子いじめの一部始終を語った。有忠は、思わず涙ぐんだ。「ともあれ、みどもの屋敷にまいるがよかろう」と。

天神の加護により、女、国司の北の方とな

天神の加護によって、この女は大国の国司の北の方となった。子孫は繁昌し、家門は栄えた。やがて、御堂や塔を建立して、仏事供養を怠らなかった。晩年には、落飾して仏道に入り、極楽往生を遂げることができた、という。
場面 百四~百五

壮麗な築地塀(つきじべい)や門が見える。播磨守有忠の邸である。大唐櫃(おおからびつ)の中には、酒肴を入れて邸内に運び込まれた。「うんこらしょ、この太鼓樽、ことのほか重うござるぞ」「粗相して、転がさぬようにしなされや」と、唐櫃から取り出しにかかる。みごとな雉子(きじ)や土器なども見える。この荷物、いったいどうしたものなのか。

部屋の中では、朱の台盤(だいばん)の前にどっかと据えて、土器で酒を飲んでいるのは、この家の家司とみえる。その前で、文を読み上げるのは、荘園の預所の役人。運上の品々の目録であろう。

という間も、大きな鯛が、手から手に渡されている。折敷(おしき)に盛り上げたのは果物であろうか。重い折敷を、小心の男が心もとない手つきで、抱え上げる。立蔀(たてじとみ)の傍らでは、3人の従者が、何やら高声に打ち興じている。犬が、けたたましく吠え立てる。が、3人は気にも止めない。

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場面 百六~百九

有忠夫妻の居間。火炉(いろり)を挟んで、夫妻の上敷が置かれている。美しい几帳や軟障(ぜんしょう)・障子絵などに、豊かな受領(国司)生活がうかがわれる。部屋の隅に立てられた2階の棚には、さまざまな料理が、並べたてられている。みごとなイセエビや鮑(あわび)、雉(きじ)などがあふれんばかり。

火炉のわきには、銚子と高麗青磁の酒瓶が2本。北の方といえば、寝そべって歌作三昧。播磨守は、近ごろ手に入れた黄金造太刀の目利きに余念がない。「うむ、なかなかみごとな業物(わざもの)じゃ」と、満足の体(てい)。

その部屋に続く長い簀子(すのこ)。厨房から運び出した料理を、男が少女に渡している。真中にご飯を大盛にして、まわりに料理を打ち並べている。当時の食事の定式である。

北野社詣での女房、路上で出産する

ある高貴な女が、思いがけなくも懐妊してしまった。人に知られたら困るというので、33日間、北野社へ丑の刻参りをした。

下向の途中、5,6人の追いはぎに出会った。殺すという。女は必死に助命を嘆願したが、聞き入れない。

すると、にわかに産気づいて、子を産み落とした。男たちの姿も、いつの間にか消えていた。この出産の事を知る者は、だれ1人いなかった、という。

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場面 百十~百十二

丑の刻参りの満願となった女は、暗い夜道を岐路についた。大内裏のとある門前までさきかかると、5,6人の追いはぎの一団に会った。「いっそひと思いに殺ってしまえ」と下知する。

被衣(かずき)を引きかぶり、掛帯をした女は、恐ろしさで声も出ない。「ならば、『観音経』を読みます間だけでも」と、嘆願する。手には経本と念珠を持っている。
女が『観音経』を読み終えると、お腹の子が生まれた。いつの間にか、追いはぎどもの姿は見えない。女の懐妊のことは、誰にも知られずじまいであった。

教巌(きょうごん)阿闍梨、病人の加持をする

教巌阿闍梨というえらい僧は、多年、天神を信仰していた。東山のほとり一切経(いっさいきょう)の谷というところに住む人が、瘧(おこり)にかかったが一向に良くならない。

そこで、教巌がうたた寝して、夢を見た。異形の小童が4人現れて、喉を潤しながら、熱病を喜ぶ。すると、天神の使いの鬼神が現れて、阿闍梨を守護した。そして、夢から覚めた。

ほどなく、病人は全快した。教巌阿闍梨には引出物として、馬が贈られた。

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場面 百十三~百十四

これは東山の麓、一切経の谷のとある人の住居。ここの主人が瘧(おこり)にかかったが、いっこうによくならない。そこで、教巌阿闍梨を頼んで、加持を営んだ。招かれた阿闍梨は、しばしうたた寝をした。

夢の中に、汚い子供4人が現れた。「この家の主人は、熱病じゃそうな。やあい、やあい」と口々にはやし立てる。すると、天神の使いの青鬼が現れて、阿闍梨の身辺を守護した。とみる間に、阿闍梨は夢から覚めた。泉殿の勾欄(こうらん)下に4人の悪童。板敷の間には青鬼がいる。

同じ画面をつないで、これは(異時同図の法)で表したもの。渡廊を渡り、妻戸を押し開いた一室に、阿闍梨は、案内された。「まことに、かたじけのうござりました。お陰で、熱が一気に下がり、心地よくなりました」と、主人が、病気の本復を喜び、礼を述べる。柱を背に座るのが、教巌阿闍梨。

巻六に続きます。





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by kusennjyu | 2016-12-29 12:00 | 芸術と文学・童話
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